2003/11/26(水)芋虫なんか大嫌い


ボクが子供の頃、長野の田舎育ちだった両親は、埼玉の住んでいた家から自転車で15分くらいの川の側に畑を借りて、トウモロコシやらエンドウマメやらジャガイモやらをつくっていた。

毎週日曜になると、朝から鍬や鎌をもって畑に草取りやら収穫やらに行く母親にボクもよくついていき、最初の10分くらい畑仕事を手伝って、あとはクワガタやカマキリを取りに行ったり、釣りしている人を見に行ったりとフラフラと遊び、夕方、不格好な虫食い野菜を持って家に帰った。ちなみに今は庭やベランダに色々茂らせているようだ。

ガキだったボクにとって、畑仕事で一番おもしろかったのは、なんといっても芋堀だった。それもやっぱりサツマイモがベスト。

春に植えたサツマイモの苗がスクスクと育ち、夏頃になるともう楽しみで仕方がない。畑にいくたびに隅っこの芋をこっそり掘り起こして、ニヤニヤしながらイモの育ちを確認して土にを戻していた。裸足のゲンみたいだな。

そして運動会の翌週、母親から芋掘りの許可が下り、母親の友人のおばちゃんとその娘とボクで、畑に芋掘りにでかけた。もうわくわくである。

畑の四隅に散らばり、一斉にイモの蔓をエイっと引っ張る。土が盛り上がりズボボっと赤紫のよく育ったサツマイモが地表にでてくる。とっても楽しい。ぼくは昔から、地中からイモをひっこ抜くとか、水中からサカナを釣り上げるとか、ザリガニの巣穴に手を突っ込んで捕まえるとかいった「見えないところからの収穫」が大好きなのだ。

一本目の大漁に気を良くし、よし次だと、二本目の芋の蔓を掴んで力を入れたところで、コシを抜かしてしまった。ボクが掴んでいたイモの蔓に、それは見事な毒々しい芋虫がいたのだ。サツマイモにいる虫だから芋虫に違いない。間違いない。イモに気をとられて気がつかなかったが、よく見ればそこらじゅうに芋虫がいるではないか。さすが無農薬。

物心ついた頃からこの手の足がない虫が大嫌いで、まったく触れないボクにとって、芋畑に芋虫の存在を認めた瞬間、この芋畑は芋虫畑であり、アンタッチャブルなスペースとなった。

向こうではおばちゃん二人とボクと同い年の女の子が楽しそうにイモを掘っている。芋掘りは実に楽しい。だが、芋虫は実に恐ろしい。そんなボクを芋虫が平気な三人は大笑いだ。悔しいが、こればかりはどうにもならない。芋掘りがしたくてもできないボクはこの年一番の大泣きをした。

今年、一緒に芋掘りした子はヨメにいったそうだ。ちぇっ。

ちなみにボミミズやイソメなどは全然平気にさわれる。なぜなら釣りのエサだからだ。この前、山形で渓流釣りをした時に、大嫌いな芋虫がいた。一瞬身構えたが、ふと、こいつをエサにしてみようと思った瞬間、イモムシは分類上「釣りのエサ科」の生物となり、平気に素手で掴めるようになった。

買い物してして

こういうの好きかな