2005/07/15(金)父の日のシャツ


押し入れから夏物の服を漁っていたら、ヨレヨレの半袖シャツがでてきた。はて。ここ数年着てないし、買った覚えもない。なんだろ。




あ、思い出した。確か大学だか専門学校だかを卒業した年の六月、夏に向けてユニクロで買ったんだけれど、家で着てみたらいまいち似合わなかったので、奇麗に畳み直して父親に「父の日のプレゼント!」と言い張ってあげたシャツだ。確か。

父の日のプレゼントなんて、小学校2年生くらいのときに、二人の兄と小銭を出し合ってセブンスターを一箱買って渡した以来だったので、なんだかとても照れくさかったのを覚えている。父親も恥ずかしそうに受け取っていた。しかし、父親がそのシャツを着ているのを見た事がなく、いつも父親の部屋のハンガーにかけられていた。

母親になんで着ないのかちょっと聞いてみたら、小さな声で「お父さん、小さいボタン苦手だから」との答えが帰って来た。そういえば、こういうシャツを着ているのをここ数年見ていないような気がする。このシャツは、いつもコンクリートがこびりついている父親の指にはちょっと不似合いだったらしい。

父親の釣り道具を見て、いつも釣り糸が太いなあとは思っていたけれど、どうやら長年の力仕事で細かい事ができない手になってしまったみたいだ。ちょっと悲しくなった。まあ単純に不器用なのかもしれないが。

じゃあ今度はTシャツでもあげようかなと思ったけれど、なんとなく買うきっかけがなくてそのまま時は過ぎ、数年前、父親はとても私の父親らしい理由で亡くなってしまった。

あれ、でもこのシャツはLサイズだ。確かあれはMサイズ。なんだ、この前倉庫代わりにしている埼玉の実家から夏物衣類を持って帰って来たときに、兄貴のシャツ間違って持って来ちゃっただけみたい。まあいいや。



買い物してして

こういうの好きかな